11/09/30 00:53:28.51 4N9Tia/F0
>>335のつづきですが
長文になりましたが、40Kと、放射性Csの、細胞の機能障害に与える影響が、
ゼロvsイチ、というデジタルなものになりうる、ということが、生物学の常識の組み合わせで、ロジックに導かれる可能性として、十分に想定できる、
という内容を、ひとつの考え方として説明しました。
さて、ここから、想定されうる、Cs内部被曝による生命個体への影響です。
すでに、チェルノブイリ事故の時の剖検データから、放射性Csは、言われている通り、心臓・筋肉などにも分布するが、比較的均一に、全身の臓器に分布する、ということが分かっています。
では、放射性Csの影響は、全身の臓器に出るものなのでしょうか?
ここで、やはり考えないといけないのが、仮に、前述のように、K-channel群の分子が障害されると仮定した場合、一体、どの臓器で、これらの分子群が決定的な働きをしているのか?ということです。
ちょっと長くなるので端折りますが、K-channelというのは、細胞の内外のイオン濃度勾配を作り出すのに重要で、脱分極、再分極に重要な働きをしています。
筋肉が収縮したり、神経細胞が興奮して脳が活動したり、心臓が鼓動を打つことができるのも、この、細胞内外のイオン濃度勾配のお蔭です。
ここがやられる、あるいは、不安定になると、まず症状が起こるのが、「興奮性の臓器の機能障害」ということです。
興奮性の臓器、というのは、心臓・脳・筋肉などのことです。
実際、チェルノブイリの時の、セシウム内部被曝の実測をともなう健康障害のスタディでは、
ものすごく低線量(38Bq/kg)のセシウム内部被曝で、心臓の症状(不整脈などの心電図異常)や、神経症状に由来する自覚症状が報告されています。
やはり、40KとCsをクソミソにごっちゃの議論をするのは、学問的にはちょっと情けない思考回路だとおもいますし、
安全派の学者も、甘い認識を改め、食品などの汚染基準も、もっと真剣に見直して行く必要があるだろうな、と思っています。
メカニズムに想いを馳せられるかどうかは別として、かなりの低線量(現在公の場で議論されている線量の3桁下のレベル)で、
健康障害が起こりうる、という明確なデータがあるわけですから。