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東京で大異変…ヨウ素が急上昇!何が起きているのか
福島第1原発から約180キロ離れた岩手県奥州市で、同市が管理する前沢下水浄化センターの汚泥から、食品の暫定
基準値を大きく上回る高濃度の放射性物質「ヨウ素131」が検出されていたことが9日、分かった。ヨウ素131はウランの
核分裂で生まれ、半減期が8日と短いことから、検出日の直前に何かが起きた可能性があり、動揺が広がっている。
奥州市下水道課によると、7月から8月11日まで汚泥採取を計5回行い、5回ともヨウ素131は「不検出」だった。だが、8月
25日の採取分で、2300ベクレルを検出。厚生労働省が示す食品、飲用水などの暫定規制値は、乳児で1キロ当たり100
ベクレル、成人は2000ベクレルで、それをはるかに超える数値が出たことになる。
実は、同原発から200キロ以上離れた東京都でも数値が急上昇した。8月15日~16日にかけて、各地の下水処理施設で
採取された汚泥に含まれるヨウ素131の濃度が上がり、東部スラッジプラント(江東区新砂)や清瀬水再生センター(清瀬市
下宿)では150ベクレルを記録した。直近では不検出か微量の検出にとどまっていた。
都下水道局では「原因は分からない。2週に1回のペースで調査を続けており、数値の推移を注視している」。8月下旬に
採取した汚泥の調査結果は、9月9日に公表するという。原発事故から半年近くたったいま、なぜこのような現象が起きたのか。
元立正大学長で水環境科学が専門の高村弘毅氏は「ヨウ素131はウラン235の核分裂反応で生じ、半減期が短い。それが
検出されたということは、その時期に新たに生成されたと考えるのが自然」と説明する。福島第1原発から排出された放射性
物質が、ピンポイントで降り注いだ可能性も「ゼロではない」としながらも、「そうした事実が東電から発表されていない以上、
明確な説明はつかない」と語る。
本紙の取材に対し、東京電力では「(原発敷地内の)モニタリングポストの値が排出限界値を超えた記録はなく、新たに放射
性物質を排出した事実はありません」とコメントしている。
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