11/06/16 04:27:50.78 tKRZ7Ucz0
厚労省「国民の皆さまの声」へ投げた質問に回答がありました。
具体的な方向はどうなるか予断ができませんが、丁寧で好感のもてる対応です。
<質問>
食品安全委員会のワーキンググループの取りまとめ(7月予定)を受けて、現行暫定基準の見直しがされると思います
。
現行暫定基準のもとになった原子力安全委員会による防災指針の値ですが、その計算の前提条件が、現在の状況とは
異なってきていることに不安があります。
1)放射性物質の放出が一度きりではなく、長期にわたり継続している(物理的半減期による汚染の低減を、そのま
ま当てはめられない)
2)汚染範囲が極めて広域に及んでいるため、非汚染域からの食品流通による「希釈効果」がほとんど望めない(東
北関東の農産物は域内で消費され、西日本からなどはわずかしか入ってこない)
3)海洋の激しい汚染により、想定外だった魚介類の汚染が長期化する
さらに、自治体が実施する汚染の検査がまだ非常に粗く、信頼できません。意図的な出荷規制破りや産地偽装が生じ
ていることも考えると、基準値を超える食品を口にすることも無視できぬほどの頻度になると心配しています。(基
準には相当の安全余裕が必要なのではないかと思います。)
以上のような点について、基準見直しで配慮されるのかどうか、教えてください。
よろしくご回答お願いいたします。
<回答>
厚生労働省あてにお寄せいただきました御質問に回答させていただきます。
ご確認の程どうぞよろしくお願い致します。
食品中の放射性物質については、ご指摘のとおり、原子力安全委員会が定めた指標値を暫定規制値としたものです。
この原子力安全委員会の指標値では、国際放射線防護委員会(ICRP)により示された、対策を採るべきレベルのうち
下限の値(放射性ヨウ素:甲状腺への影響を表す線量である甲状腺等価線量50mSv/年、放射性セシウム:全身への影
響を表す実効線量5mSv/年)を基に、成人、幼児及び乳児それぞれについて放射能の影響の度合いと、わが国の食品
摂取量を勘案して算出した数値のうち、最も厳しい値が食品カテゴリーごとに指標値として設定されています。
食品安全委員会は、3月29日に「放射性物質に関する緊急とりまとめ」を行っており、その中で、放射性ヨウ素と
放射性セシウムに関する規制値の前提は、食品由来の放射線被ばくを防ぐ上で安全側に立ったものとしています。
厚生労働省では、食品安全委員会で現在継続中のの評価の結果を踏まえて、厚生労働省の放射性物質対策部会におい
て御指摘いただいたような汚染の状況等の検討に必要な情報についても考慮し、規制値の策定を行うことにしていま
す。
厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課