11/05/02 12:51:05.56 9zv1RjvgP
(引用続き)
ところが、そういう結論を出されると原子力産業は推進(今となっては廃棄処理)に不都合なので
「ショウジョウバエと人間じゃあ系統発生的に離れすぎてるじゃねえか」という問題を出してきた。
「じゃあマウスでやりましょうか」と実験したのが、野村大成(大阪大学)という研究者で、
結果は全く同じ。奇形や腫ようの発生率は放射線量に比例して増加し、一度に被曝させても
分割して被曝させても総量が同じなら影響は等しかった。
実験レポートなどを紹介しているとすんなりと「奇形」なんて言葉が出てくるのでギクリとする。
しかしそれで思い出した。今回の裁判は七四歳の父と六三歳の母が放射線被曝について争うため
すっかり忘れていたが、もう一つ、被爆は自分の子供や孫にまで深刻な影響を与えるのである。
「遺伝的影響」というものである。これもまた、マラーと野村大成の実験で証明されている。
臨界事故が起きた時、当時の科学技術庁の職員が「影響はない」ということを言うために
パンフレット片手に東海村を走り回っていたことがあった。そのパンフの中に
「影響は人間では確認されていません」という不思議な一文があり、その頃まだ何も知らなかった
僕は「変な文章だな」と思うだけで、いつの間にかその職員に丸めこまれてしまっていた。
今考えると、それは「ショウジョウバエやマウスでは確認されている」ということだったのである。
ああまったく想い出すだけで腹が立つ。
(引用終わり)