11/04/16 21:40:41.78 ctUaSZiA0
>>362
学術的報告書としては不適切でも、そもそもECRRの主張したいことそのものであって、
そのために頑張ってECRR立ち上げて何とか対抗してるって事なんでしょう。
「原子力は脱石油依存のために必要で、そのために若干犠牲者が出ても仕方がない」
「でもぶっちゃけてそういう立場を明確にすると、石油もやっぱり必要なのに売ってもらえなくなる」
というのが、仮に冷戦時代のIAEAの本音だとして、
「原子力を推進する理由は『安全・クリーン・核の平和利用』ということにして不都合な真実は隠そう」
と冷戦時代のIAEAが考えていた、とECRR側が思っていた、と想定されるわけで、
対抗策としては他に真似のできない行動力でしょうね、これは。
で、その本音のぶっちゃけた中にも一定の正当性があって、
原子力が本当は危険であっても、それがある一定以下の危険性なら、
功利主義の「最大多数の最大幸福」で正当化できてしまう。
しかし哲学分野では功利主義にも問題点が指摘されており、
最新の哲学から見たら功利主義はオワコンなので否定のしようがある。
で問題のたとえ話は、これともちがくて法哲学の「未必の故意」じゃないかな。
10万人に一人が確実に死ぬことが分かっていることを、
10万人の同意なしに勝手にやっていいのか?
たぶんやっちゃいけないと思うからこそ、安全だということにしたいわけでしょう。