富士山大噴火at LIFELINE
富士山大噴火 - 暇つぶし2ch597:地震雷火事名無し(神奈川県)
11/11/10 20:36:02.44 hlK8gQN30
>>591
>>593
その表の数字は、それぞれの火山の誕生以来の最大の噴火における総噴出量(単位km3)だと思うが、
「見かけの噴出量」と「マグマ噴出量」(岩石密度換算値(DRE))がごっちゃになっているようだ。

カルデラ噴火に多い軽石などの火砕降下物は、中に気泡の空隙がたくさんあるから、元のマグマに対して密度が大きくなりその分体積も増す。
これを補正しないで出した体積値を「見かけの噴出量」。
空隙を補正してマグマと同じ密度に直した値を「マグマ噴出量」と言う。
よって「見かけの噴出量」は「マグマ噴出量」に換算すると、2 ~ 3 倍小さな数字になることが多い。
上の表の姶良カルデラや阿蘇山などの数字は、「見かけの噴出量」。
これを「マグマ噴出量」に直すと阿蘇山が200km3。姶良カルデラが150km3となる。
上の表には無いが、南九州の縄文文化を壊滅させたと言われることで有名な鬼界カルデラのアカホヤ噴火は、「見かけの噴出量」が170km3で「マグマ噴出量」が54km3。
(ちなみにトバ湖(2800km3)やイエローストーン(2500km3)の数値はマグマ噴出量の値らしいので、これらの噴火が異常に大きかった事が分る)

ただし、溶岩の比重はマグマの比重とほぼ同程度であるため、DRE換算体積はほぼマグマの体積に一致することになる。
つまり、富士山はしずしずと溶岩を流す噴火が多いが、この様に噴出物の主体が溶岩の場合、「マグマ噴出量」と「見かけの噴出量」はかなり近いものとなる。

あと上の表で富士山が1(km3)というのは、これは貞観噴火の1,2km3や、宝永噴火0,7km3といった歴史時代最大級の噴火を指しているのだと思うが、
とすれば、なぜ富士山だけ歴史時代限定なのか疑問だが、
歴史時代以前には、1万500年前の三島溶岩の噴火(マグマ噴出量で4km3)など、それより大きな噴火を頻繁に起こしていた。
この頃の11,000-8,000年前は新富士時代の総噴出量48 km3 (マグマ噴出量)のうちの81%を噴出し、
平均噴出率も1000年あたり13 km3と成層火山としては驚異的に高かった。

富士山の誕生以来のカルデラ火山並みに高いマグマ噴出率を考えると、
富士山が、ほぼずっと比較的静かな噴火をする、粘性の低い玄武岩質マグマだったというのは、周辺に住む人々にとっては幸運だったいえる。
もし富士山が爆発的な噴火をするデイサイト質マグマが主体だったら、地下に大量のマグマを溜め込んで数万年おきに大規模な破局噴火を繰り返していたはずだ。

URLリンク(www.jpgu.org)
破局噴火の頁参照 世界の主なカルデラ噴火のマグマ噴出量が記載
URLリンク(riodb02.ibase.aist.go.jp)
噴出量など、火山の様々なデータの表記法


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