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問題は、制御棒を挿入し、連鎖反応を停止した後も、炉心が熱を発生し続けている
ことです。ウランは連鎖反応を「停止」します。しかし、ウランの分裂過程で
たくさんの中間放射性元素が作られます。中でもセシウムとヨウ素は憶えておく
べきです。これらは最終的にはさらに分割され、小さな非放射性の原子になります。
中間放射性元素は崩壊しながら熱を発します。中間放射性元素はもはやウランから
生成されない(ウランは制御棒が挿入された時点で崩壊を止める)ので、その量は
時間につれて減っていきます。そして使い果たされるため、数日のうちに炉心は
冷えます。
この残留熱が、現在の頭痛のタネです。
放射性物質の最初の「タイプ」は燃料棒のウランです。それに加え、ウランが分裂
してできる中間放射性元素(セシウムやヨウ素)も燃料棒内にあります。第2の
タイプの放射性物質は燃料棒外で生成されます。大きな違いは、これらの放射性
物質は非常に短い半減期を持っている、つまり速やかに崩壊し非放射性の物質に
なるということです。「速やかに」とは秒のスピードを意味します。したがって、
これらの放射性物質が環境中に放出されるのであれば、そう、放射能が放出された、
いいえ、でもまったく危険ではありません。なぜか?あなたが「ほ・う・しゃ・せ・
い・か・く・しゅ(放射性核種)」と唱えている間に、奴らは無害になります。
崩壊して非放射性になってしまうからです。奴らとは、たとえば空気にある窒素の
放射性同位元素である窒素16、他にはキセノンのような希ガスです。しかし奴らは
どこから来たのでしょう?
ウランは分裂するとき中性子を生成します(上述)。その中性子の大部分は、他の
ウラン原子に当たって連鎖反応を持続させます。しかし一部では燃料棒から出て
水分子や、その中に溶けている空気に当たります。すると、非放射性元素は、中性
子を受け取り、放射性になります。上述したように、それらはすぐに(秒単位)
再び中性子を放り出して元の美しい自分自身に戻ります。