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内海が中継ぎ登板を伝えられたのは試合前、練習が終わってロッカーに戻ってきた
ときだった。原監督ではなく、川口コーチにその旨を告げられたという。
内海自身はやはり、てっきり先発だと思っていたらしい。
「自分ではそのつもりでいました。でも、チームの方針には従わなきゃいけないんで、
言われたところでやるしか、結果を残すしかないですから」
中日の落合監督が吉見に中継ぎ登板で最多勝と最優秀防御率のタイトルを
取らせたときから、スッキリしないものを感じていたファンは少なくあるまい。
内海も決して、胸を張ってはいなかった。
「17勝、18勝はサヨナラ勝ちで、取らせてもらったタイトルですから。野手の方には
感謝しています。これから日本一に向けて頑張りたい」
最後は、自ら取ったのではなく、取らせてもらったタイトル。それは長野の首位打者も
同じかもしれない。
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最終戦の試合直前に「新人の200イニングの方が大事だから、お前は中継ぎ登板しろ」と言われた内海の心境やいかに。
吉見はまだ残り試合があったから、川井先発の試合は中継ぎ待機でもよかった。
もし川井が失点してビハインドの状況になったとしても、吉見は次の試合で先発して最多勝に挑戦すればよかったのだから。
でも内海にはあの最終戦しか残されてはいなかった。巨人と中日とでは状況がまるで違うのに、落合のサルまねをして
内海の最多勝の権利をフイにしようとした原よ、死んでくれ。