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デイリー広島特報バン！！
─中崎 秋季キャンプ １軍あるゾ─
ずんぐりした体形は、見た目には変わらない。それでも99㌔あった体重は93㌔まで絞られた。
「きついメニューも今はついていけている｣。１年目、ひたすら走る毎日で、中崎の肉体はプロのものへと変わった。
締まった体が、投手としての潜在能力を引き出した。８月４日ウエスタン･ソフトバンク戦（由宇）で初先発し、
４回を１失点と上々の結果。同28日・オリックス戦（淡路）では６回１失点で初勝利を挙げた。
５試合21回1/3を投げ、防御率2.11（19日現在）。球速も最速１４４㌔を計測し、高卒１年目としては文句なしの好成績だ。
「投げるたびに制球面などの課題が見つかる。でもコーナーにしっかり投げれば、抑えられる手応えもある。
常時、１４４㌔くらいの球が投げられているのが高校時代と違う成長です」。
弱かった股関節の筋肉は、ティー打撃を行って強化した。野球漬けの日々で成長したことを、中崎も実感する。
周囲の評価も高い。山崎２軍監督は次代の先発ローテ候補に対し、英才教育を施す。
「投げる球の質が高い。体力をつけさせ、秋には（１軍の）キャンプに推薦できるレベルにしたい」。
現在は２軍で登板する日以外は３軍に預け、“特別育成メニュー”を組み、鍛え上げている。
フェニックス･リーグ（10月10日～、宮崎）で実戦経験を数多く積ませ、秋季キャンプに送り込み、
早期に“１軍”を経験させたい考えだ。
14日に、マツダスタジアムで１軍の打者相手に打撃投手を務めた際には大野投手チーフコーチの目にも留まった。
「春に見た時より、少しこじんまりしていた印象。あれだけ大きい体して緊張してたのかな。
股関節の使い方が少し硬い感じがしたから、少しその話はしたんだけどね」。
“辛口”ではあったが、２軍で評判の新人右腕に対し、直接指導を行う熱の入れようだった。
あこがれのエース・前田健は高卒２年目で１軍登板を果たした。このまま成長一途なら、
中崎も来年の１軍舞台は夢ではない。「徐々に段階を踏んでいきたい」。
キャンプ地に近い宮崎・日南学園高出身のスター候補生は、焦らず一歩ずつ進んでいく。