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中学生の硬式クラブチーム日本一を決める『ジャイアンツカップ』なる大会がある。3年前のその大会を取材する機会に恵まれ、そこで伊藤投手の剛速球を目の当たりにした。
「速い」--。そのひと言しかでなかった。そして、その素質を再認識させられたのは、『ジャイアンツカップ』終了から約1カ月後。中学硬式クラブの強豪チームを個別取材したときだった。
中学3年生たちはすでに公式行事を終えていたが、練習には参加しており、『進路』のことでも指導者たちに相談していた。
そこで、高校でも投手を続けたいと話す中学3年生たちは“衝撃的な言葉”も発していた。
「帝京高校には行きたくありません」
理由は、伊藤投手にあった。「伊藤投手が帝京高校を第一希望校に挙げている」との情報が各硬式クラブチームに広がっていた。
「彼と同じ高校に進めば、エースになれない」「試合に出られない」というのが、同校を避ける理由だった。
“伊藤回避”を口にしたクラブチームの投手は、1人や2人ではなかった。同じジャイアンツカップに出場した投手たちにすれば、直接対決しなくても、スタンドで観ている。彼の素質は認めざるを得なかったのだろう。
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