11/08/03 13:45:04.58 T+jcPmTA0
本拠地、NMB48劇場で迎えた恋愛禁止条例公演
センター城が大失態、他メンバーも勢いを見せず惨敗だった
劇場に響くファンのため息、どこからか聞こえる
「今年はシングル出せないな」の声
無言で帰り支度をするメンバー達の中、昨年のじゃんけん選抜NMB組筆頭の島田玲奈は独り楽屋で泣いていた
武道館で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のNMB48で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」
島田は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、島田ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい床の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って自主トレをしなくちゃな」
島田は苦笑しながら呟いた 立ち上がって伸びをした時、島田はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
上手袖から飛び出した島田が目にしたのは、そこは日本武道館。そして立ち見席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどにサイリウムが振られ、地鳴りのようにMIXが響いていた
どういうことか分からずに呆然とする島田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「トメコ、そんなところでなにやってんだ、早く行くぞ」
声の方に振り返った島田は目を疑った 「や・・・山本さん?」
「なんだ島田、居眠りでもしてたのか?」
「ふ・・・福本コーチ?」
「なにーれなちゃん、かってにあいにゃんさんを引退させちゃて」
「ケイラちゃん・・・」
島田は半分パニックになりながらスクリーンを見上げた
第1回AKB48じゃんけん選抜
1位:内田眞由美 2位:島田玲奈 3位:小嶋陽菜 4位:仲川遥香5番:前田亜美 ………
暫時、唖然としていた島田だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「出来る・・・出来るんだ!」
石田晴香からマイクを受け取り、会場内中央へ全力疾走する島田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った