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高さ10mの防潮堤越えた…「津波防災の町」の誤算[記憶]<1>
2021/02/22 05:00
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「津波防災の町」を宣言した町がある。岩手県下閉伊しもへい郡田老町といった。1896年の明治三陸津波で1859人の命が奪われ、1933年の昭和三陸津波でも911人が犠牲になった町だ。
町は住民を津波から守る大事業に乗り出し、78年度に、高さ約10メートル、全長約2・4キロの巨大なX字形の防潮堤が完成した。「夜でも逃げやすいように」と、街も碁盤目状に造り替えられ、山際には避難階段が整備された。年1回の避難訓練にも力を入れ、ハード・ソフト両面で防災対策を講じてきた。
国内外の研究者たちから注目を集める町になった。防潮堤は、いつしか万里の長城と呼ばれるようになった。昭和三陸津波から70年となる2003年3月3日の「津波防災の町」宣言は自負の表れでもあった。
合併して宮古市田老と名を変えたその街は、防災の町宣言の8年後、再び巨大津波にのまれ、181人の犠牲者を出した。
「防潮堤があるから大丈夫」「津波が越えるわけがない」。こう口にして避難をしなかった人もいたという。防潮堤近くで民宿を営んでいた小幡実さん(65)は、念のためと腰を上げたが、危うかったと打ち明ける。「私も津波は来ないだろうと安心して暮らしていた」