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「宮崎駿」も「新海誠」も、主人公は少年や学生…日本人はなぜ「老い」を肯定できないのか【思想家・東浩紀が考える】
今年話題になった映画といえば、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』でしょう。主人公はどう考えても宮崎氏本人がモデルなのですが、なぜか少年として描かれていました。また日本を代表するアニメーション監督の新海誠氏の作品も、一貫して学生が主人公です。引退を「卒業」と言い換えるアイドルを見ても、「青春」「学園生活」という枠組みにとらわれているように見えます。
自分の「老い」と向き合う
対してハリウッド映画では、たとえ子どもが見るような作品でも「中年」や「成熟した大人」が主人公であることが少なくありません。作中では、彼らが抱えている悩みを解決していく過程が描かれるわけです。
ここには、日本人の深層心理が表れているのではないか。「若さ」や「変わらないこと」を至上の価値と捉えて、青春の記憶を何度も思い返しているように見えます。「老い」を肯定的に描く文化がないことは、日本人が「成熟」を拒んでいることと表裏一体です。
年を重ねれば、外見はもちろん内面も変化していくのは当たり前です。「人も世の中も、絶えず変わり続ける」ということを理解し、誤りを認めて自分自身を訂正していかなければ、どこかで破綻してしまいます。
いつでも自分自身を訂正する勇気と覚悟、そして粘り強さを身につける―そうすることが、うまく老いるためには欠かせないのではないか、と私は思います。そして、そういう人が増えてはじめて、日本もより成熟した国になれるのではないでしょうか。
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