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TBS「報道特集」で検証と反省 「ジャニーズという巨大な帝国を育てたのは間違いなくテレビ局」
TBSは7日、同局の報道番組「報道特集」(土曜後5・30)で、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、同事務所との関係について社員らの証言をもとに検証した。
社内調査では報道局や制作担当、編成局編成部の社員や元社員ら80人以上に取材を行った。番組キャスターのフリーアナウンサー膳場貴子が「TBSは、ジャニー喜多川氏の性加害についてBBCが報じた今年4月まで報じてこなかった。その背景には何があったのでしょうか」と前置きし、社員、元社員の証言を紹介。
2003年、ジャニー氏のセクハラ行為の真実性を認めた東京高裁判決を報道しなかったことについて社内からの圧力や忖度はなかったとし、当時の社会部デスクは「男性の性被害に関する意識が低く、週刊誌の芸能ネタと位置づけてしまった」と証言したという。
ドラマやバラエティーなど番組制作の現場からは「圧力を感じたことは一度もない。忖度を強要されたこともない」という証言の一方、「この1年の間にもジュリー氏を通してキャスティングをめぐる圧力が番組にあった」との声も。
同局の日下部正樹氏は「BBCの報道から半年、私たちテレビ局の中でもようやく自らを見つめ直す動きが出てきた。ジャニーズの問題は1人の男性や1つの事務所の問題にとどまらないと思うんですね。ジャニーズという巨大な帝国を育てたのは間違いなくテレビ局です」とテレビ局の責任に言及。
「勇気を持って声を上げた被害者の方々にはどんな言葉を尽くしてもお詫びのしようもありません。私たちは報道機関として当然持つべき弱い立場の人々に寄り添う思いと想像力を欠いていました」と自省の言葉を口にした。
そして「さらに深刻なのはこの問題はTBSに限らず沈黙を続けてきたテレビ局全体の問題だということです。私たちはまず被害者の救済がどのように進んでいくのかきちんと見届ける必要があります」と続け、「記者会見で拍手をしている場合ではないんです」とコメントを締めた。
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