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平均給与は「443万円」だが…もっと厳しい「働く日本人」の現実
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厚生労働省『2022(令和4)年 国民生活基礎調査』より、「平均給与」からは見えてこない、日本人のリアルなお金事情について見ていきます。
平均給与「443万円」だが所得の中央値を見ると…
国税庁『令和3年分 民間給与実態統計調査結果』によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は443万円。令和2年度は433万円で、10万円の上昇が見られました。
ですが、上記は「給与」の平均値です。年金や財産所得などを含めた「日本人の所得」はいくらになっているのでしょうか。
厚生労働省『2022(令和4)年 国民生活基礎調査』では、日本人の平均所得を調べています。令和3年の1世帯あたり平均所得金額は、「全世帯」が545万7,000円。「高齢者世帯」が318万3,000円、「高齢者世帯以外の世帯」が665万円、「児童のいる世帯」が785万円でした。
これはあくまで所得の平均値。所得分布を見ると、また違った様相が明らかになります。
所得金額階級別に世帯数の相対度数分布をみると、「200~300万円未満」が14.6%、「100~200万円未満」が13.0%、「300~400万円未満」が12.7%と、所得300万円未満の世帯が最も多くなっています[図表]。中央値(所得を低いものから高いものへと順に並べて2等分する境界値)は423万円。令和2年度の中央値は440万円だったので、17万円減少したことになります。
さらに平均所得金額(545万7,000円)以下の割合は61.6%と、過半数を大幅に超えています。
所得300万円の場合、ひと月当たりの収入は25万円といったところです。奨学金をはじめとした借金を抱えておらず、健康であり、家族への資金援助なども行っていない単身世帯なら、問題なく過ごせる金額かもしれません。しかし、現実の日々はそうなだらかではないものです。
平均給与が話題になると、「443万円なんてもらってない!」という声がネットを中心に多く上がります。その実感値は表立って報道されないものの、しっかりとデータに現れているのです。
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