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日本は中国から尖閣諸島(沖縄県)を守り切れるのか。
元自衛隊特殊部隊の伊藤祐靖氏は「中国は領土的な野心をむき出しにしているが、日本には自衛隊の特殊部隊という『抑止力』がある。
中国はそれを知っているからこそ、安易に手を出してくることはない」という??。
コロナ禍で多くの人が家にこもっていた間に、「尖閣」近海はますます騒がしくなってきている。
時は、まさに全都道府県への緊急事態宣言の延長がなされた直後の5月9日、国民の関心が新型コロナウイルス一色の時期、
尖閣諸島・魚釣島付近でのことだ。
第11管区海上保安本部は、中国海警局の公船4隻が日本領海内に侵入し、うち2隻が、操業中の日本漁船に接近し追尾したことを発表した。
以来、中国公船の活動は静かに確実に活発化してきており、尖閣問題が再び浮上しつつあることは間違いない。
私は自衛官として20年ほどの勤務経験がある。
前半の10年間を、イージス艦を含むいわゆる軍艦で勤務し、後半の多くを特殊部隊での任務に従事した。
1999年には、「みょうこう」航海長在任中に能登半島沖で北朝鮮不審船に遭遇した。実戦命令である海上警備行動が初めて発令された事案である。
そして、このことがきっかけとなった、全自衛隊初の特殊部隊である海上自衛隊「特別警備隊」の創設にも携わった。
実は、私は魚釣島に上陸した経験もある。詳細は別の機会に譲るが、そのせいか「尖閣」情勢が話題になると、多くの方から質問を受ける。
ところが、真摯(しんし)に答えているつもりが、会話がかみ合わないことがある。そもそも、映画の主人公として話題になった「海猿」と呼ばれる
海上保安庁の保安官と、私がいた海自の特殊部隊との区別がついていない方が多いのだ。
ただ、考えてみれば無理もない話だ。一体どれくらいの人が海上自衛隊の軍艦(護衛艦)を直接、見たことがあるだろうか?
海上保安庁の巡視船はどうだろう? どちらもあるという人は、かなり少ないのではないだろうか。
それゆえ私は、まず、海上保安庁と海上自衛隊の違いから説明を始めることが多い。
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