00/09/30 19:18
「申し込んでいないはずの架空の契約通知書が届いた」と
NTTグループの長距離・国際通信事業者NTTコミュニケー
ションズ(NTTコム、東京都千代田区)に対して電話加入
者からの抗議が数千件にも達していることが30日、分かった。
「被害者」は千葉、神奈川県などが中心で、連日、問い合
わせ窓口がほとんどふさがる状態だ。同社広報部は「一部の
代理店が強引に勧誘している可能性もある」と話し、郵政省
も事情聴取に乗り出した。背景には、電話各社による値下げ
競争の激化に加え、利用者が電話会社をあらかじめ選んで登
録する「優先接続制」が来年5月に始まるのをにらんだ「囲
い込み」もあるようだ。
問題の契約通知書は、県外通話と国際通話の合計料金が
1カ月に2000円を超えると料金を25%割り引く「ホー
ム割引」。登録費は無料で、申し込みに基づいて利用者に適
用される。
ところが、横浜市の男性(67)によると最近、このサー
ビスを申し込んでいないのに、8月末からのサービス開始を
知らせる通知が郵便で届いた。契約を解除してもらおうと同
社へ何度も電話したが、なかなかつながらなかったという。
千葉県に住む男性(63)の元へも今月、身に覚えのない
契約確認の書類が郵送されてきたという。
NTTコムによると、同様の苦情は今月25日ごろから集
中し始めた。担当者は「1日に1000件は下らない。事情
を説明し、契約解除の手続きを取っている」と話す。ただ、
なぜ契約通知書の送達までに至ったのかは分からないという。
通知書が届いた中には、直前に何度も勧誘の電話を受けた人
もおり、勝手に契約したとみなされたケースもあるとみられ
る。(18:14)