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東京都大田区の多摩川で０９年７月、都内の私立高校１年の男子生徒２人が水死した事故で、
警視庁は少年法４１条（※）に基づき、同級生２人を過失致死の非行内容で東京家裁に書類を送致する方針を固めた。
警視庁は遊びの中で起きた事故で故意ではなかったものの、２人とも背中を押されており、死亡する結果となったと判断した模様だ。
警視庁は当初、水難事故とみていたが、男子生徒が背中を押される様子が映った携帯電話の動画を遺族が入手し、
発生から５カ月後に警視庁に提出したことで再捜査していた。
死亡したのは、村沢卓也君（当時１６歳）と内山雅大君（同）。捜査関係者によると、
２人は０９年７月１９日午後７時１０分ごろ、大田区多摩川２の多摩川で、
同級生の男女６人と水遊びをしているうちに姿が見えなくなった。約４０分後に東京消防庁の水難救助隊が
岸から約２メートル離れた水深約２．５メートルの川底で２人を見つけたが、病院で死亡が確認された。
一緒にいた生徒らが当初、警視庁の調べに対し「川に飛び込んで遊んでいたら、
村沢君がおぼれ、助けようとした内山君もおぼれた」と話し、事件性はないと判断していた。
ところが、同級生の１人が当時の様子を映した動画があると村沢君の父親に打ち明けたことがきっかけとなり、
父親は同１２月６日に動画を入手。１５秒の動画が２本で、同級生に背中を押される内山君や、
背中を丸めて恐る恐る川に近づいた村沢君が別の同級生に背中を押されて川に落ちる姿が映っていた。さらに、村沢君が川の中で周囲の同級生に「マジです」ともがく様子も保存されていた。
警視庁が再び同級生らから事情を聴いたところ、村沢君の背中を押した同級生は「いたずら半分で押した。こんなことになるとは思わなかった」と供述。村沢君が水に入る直前に
「おれ、実は泳げないんだよ。死んじゃったらどうするの」と同級生らに話していたことなどが判明した。
※少年法４１条
警察が１４歳以上の少年の刑事事件を捜査し、罰金刑以下の刑に当たる疑いがあると判断した場合、
家庭裁判所に送致すると定めている。禁固、懲役刑に当たる場合、検察庁に送致する。
今回の事件で、過失致死罪の法定刑は５０万円以下の罰金なので、家裁送致となる。
送致を受けた家裁は少年を調査し、成人の刑事裁判に相当する少年審判を開始するかどうかを検討する。
以下ソース：毎日新聞
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