10/06/16 20:02:42
商工ローン大手、「ＳＦＣＧ」の大島健伸元会長ら４人が、去年２月の経営破綻直前、親族企業に４００億円余りを不正に移し資産を
隠したとして、警視庁に逮捕されました。
「このぶったるんだバカ集団。うそつき集団。このバカ。いいか おれのバカというのを１００万回テープに吹き込んでおけ。毎日聞いとけ。
バカバカバカ」（ＳＦＣＧ元会長・大島健伸容疑者の声）
会議で部下をこう叱責するのはＳＦＣＧの元会長、大島健伸容疑者（６２）です。１６日、資産隠しの疑いで、長男で関連会社の社長、
大島嘉仁容疑者（３３）ら３人とともに逮捕されました。
警視庁によりますと、大島容疑者らは去年２月に民事再生法の適用を申請する直前に、大島容疑者の親族が経営する不動産会社に、
不動産担保ローン債権およそ４１８億円分を無償で譲渡し、資産を隠した民事再生法違反などの疑いが持たれています。
「うちの会社は幹部連中はイエスマンですので、大島会長の指示がなければ一切動けない」（ＳＦＣＧ元社員）
大島容疑者は、１９７８年にＳＦＣＧの前身、「商工ファンド」を設立。銀行による「貸し渋り」が問題となる中、中小企業向けに急速に融資
を伸ばしました。
２００６年には、総資産額が１６００億円を超えたこともある大島容疑者。都内屈指の高級住宅街に建つ豪邸には、趣味の空手の道場も
建設しました。巨万の富を得た大島容疑者ですが、厳しい取り立てなどが大きな社会問題となり、１１年前、国会で証人喚問を受けました。
「高利で貸し付けた上に保証人を何人かとるあくどいやり方ではないか」（佐々木知子議員【当時】）
「お言葉を返すようですけども、あくどいというのは極めて心外でございます」（大島容疑者）
さらに、アメリカ発の金融危機で資金繰りが苦しくなると、ＳＦＣＧは突然、４万件の顧客に対し借金の一括返済を迫る、いわゆる“貸しはがし”
を行ったのです。
「もう意味がわかりませんでしたね。１日も遅れず払い続けているのに、一括返済というのは違法だと思った」（一括返済を迫られた客）
「ベストを尽くして僕もがんばります。全員必ず勝つんだ」（大島健伸容疑者、ＰＲビデオ）
おととし１０月、経営が悪化しているにもかかわらず、強気の姿勢を見せていた大島容疑者。しかし、この頃から水面下で「資産隠し」とも
捉えられる動きを進めていました。
その手法は、ＳＦＣＧの資産を長男の嘉仁容疑者の会社など、親族会社に無償、もしくは格安で譲渡するというもの。破産管財人に
よりますと、その総額は２６７０億円に及び、いずれも去年２月の経営破綻を見越しての動きだったと警視庁はみています。
これらの疑惑にどう答えるのか。去年４月。東京のオフィス街に現れたのは、大島容疑者愛用の４０００万円以上する高級車です。
破綻後、債権者集会など公の場から姿を消した大島容疑者。ＳＦＣＧの顧客だった男性は憤りを隠せません。
「債権者説明会に出てくるべきなのに出てこない。説明責任を果たさずに逮捕された。被害にあった方に謝罪していただきたい」（顧客だった
男性）
「真相解明して、全国数万人の中小企業者の被害を回復していただきたい」(日栄・商工ファンド対策全国弁護団・及川智志弁護士)
破綻後も関連会社の会議には出席していたという大島容疑者。その場で、こんな新たなビジネスのプランを口にしていました。
「国庫の援助で儲けようじゃない。貧乏な人の方が金については雑なんだよ。今後、助成制度を調べろ、助成金を徹底的に調べろ」
（大島容疑者の会議での音声）
取り調べに対し、大島容疑者は「やってない」と容疑を否認しているといいます。警視庁は、資産隠しの実態解明を進める方針です。
ソース（TBS News-i） ※ソース元に動画あり
URLﾘﾝｸ(news.tbs.co.jp)