10/06/05 12:42:02
首相に就任したとたん自らのイメージを一新させるのに成功したのは、池田勇人氏をおいてないだろう。
昭和35年、日米安保改定と引き換えに引退した岸信介氏の後を継いだ。しかし、それまで国民に持たれて
いた印象はプラス面ばかりではなかった。
▼「貧乏人は麦を食え」と述べたと報道された(実際は、所得の少ない人は麦本位で…だった)ことなどから、
高圧的と見られていた。ところが就任するや、低姿勢で「所得倍増」や「寛容と忍耐」を打ち出した。安保問題で
すさんだ国民の心を和らげるのに成功した。
▼第94代の首相に選ばれた菅直人氏にも、いくつかのマイナスイメージがつきまとっている。特に有名な
「イラ菅」のあだ名は、官僚らを強圧的に怒鳴り上げることなどからついた。国会での答弁でも、相手を
小バカにしたような態度が時折見られた。
▼政策面でも財務相になった当初、経済の基本的用語を知らず立ち往生することもあった。かつて、日本人を
拉致した北朝鮮の辛光洙容疑者ら韓国の政治犯の釈放を求める嘆願書に署名したという「キズ」もある。
拉致問題をはじめ外交や安保でのスタンスがはっきりしていない。
▼むろんイメージ戦略は菅氏の得意とするところだ。そんな印象は一掃しようとしてくるだろう。民主党代表選前の
陣営の決起集会では「もうイラ菅ではなく責任感の菅さんです」という声が上がった。国民が受け入れやすい
ソフトな政策を提示するに違いない。
▼だが、池田内閣のときは国民がイメチェンに惑わされ、国家の基本問題への関心を失ったという批判もある。
もう表向きの言動に左右されてはなるまい。鳩山政権で明らかになった民主党政治の問題点や菅氏の政治姿勢を
冷静に見つめたい。
ソース:URLリンク(sankei.jp.msn.com)