10/04/18 09:59:51
演歌歌手の坂本冬美(43)が歌う「また君に恋してる」が異例のヒットとなっている。収録
シングルは昨年1月の発売にもかかわらず、オリコンの19日付週間シングルランキングで
4位に入った。さらに、もっぱら若い人専門と思われる配信ランキングでも上位に食い込む
など、長く広く人気を保っている。その背景を探ってみた。(竹中文)
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坂本が「また君に恋してる」を歌い始めたのは、平成20年11月にオンエアが始まった焼酎
「いいちこ日田全麹(こうじ)」のCMソングとしてだった。
もともとこの曲は兄弟デュオのビリー・バンバンが歌っており、19年9月から焼酎「いいちこ」
のCMソングに起用されていた。製造・発売元の三和酒類は、いいちこ日田全麹の発売に
合わせて坂本に歌を依頼。坂本も「よい曲だし、歌いたい」と快諾し、CMオンエアと同時に
配信も始めた。
21年1月にはシングル「また君に恋してる/アジアの海賊」を発売。配信のダウンロード数の
伸びが好調だったため、10月発売のアルバム「Love Songs~また君に恋してる~」にも
収録した。
◆レコ大、紅白から
人気沸騰のきっかけとなったのは、昨年12月30日の日本レコード大賞と31日のNHK紅白
歌合戦への出演だった。オリコンのシングルランキングが、昨年12月28日から今年1月10日
の調査で87位から15位へと急上昇。年が明けると、坂本へのテレビの歌番組やバラエティー
番組の出演依頼が相次ぎ、とくに坂本が出演したTBS系「中居正広の金曜日のスマたちへ」が
放送された3月19日は、レコチョクの着うたフルのデイリーランキングで1位に輝いた。
◆ひばり以来の快挙
オリコン4月19日付の週間ランキングでは、シングルの4位のほかアルバムも6位にランクイン。
演歌歌手によるシングル、アルバム同時トップ10入りは美空ひばりさん以来20年7カ月ぶり
という快挙となった。
発売元のEMIミュージック・ジャパンによると、CD購入者に対するアンケートでは、以前に
発売されたCDの購入者が50~60代が中心だったのに対し、「また君に恋してる」は30代
後半~50代が中心。また購入者が10代や20代に広がっていることも明らかになっている。
EMIの担当者は「言葉の優しさ、メロディーの美しさなど、世代を超えて共感できる要素が
詰まっていたことや、坂本冬美という一人のシンガーの新たな魅力がこの楽曲と出合って開花
したことが、広い世代の支持を得ることができた要因では」と分析する。
ブームを起こした坂本本人は「(大ヒットには)驚いています。今年は『着うたにしています』
『カラオケで歌っています』と声をかけてもらう機会が増えました。目の前で、若いお母さんが、
『この人が歌っているのよ』と子供に伝えていたこともありました。ストレートに気持ちが伝わる
歌詞で、メロディーが心地よい曲なので、すべての世代に共感されたのではないかと思います」と語る。
今月4日には、新たにストリングスバージョンも発表した。「また君に恋してる」の勢いは当分、続きそうだ。
ソース
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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