10/04/13 08:08:28
中国から電話をかけたとみられる振り込め詐欺事件が、千葉県内などで相次いでいる。千葉県警は、中国人の犯行グループが日本人に
指示して、キャッシュカードをだまし取っているとみているが、中国には捜査権が及ばないため、グループの“司令塔”の追及に苦慮している。
「船橋東署の鈴木巡査長です。あなたの口座から三百万円が引き出されています。全国銀行協会に連絡して口座を凍結してください」。
三月二十四日、千葉県船橋市の無職女性(82)方に流ちょうな日本語で電話があった。
“鈴木巡査長”が教えた協会とされる電話番号に女性が電話すると「暗証番号は」などと詳しく聞かれ、「新しいキャッシュカードを持って行く
ので古いカードを渡してください」と指示を受けた。
女性は念のため、銀行を訪れて、実際には三百万円が引き出されていないことを知った。銀行から通報を受けた県警は「だまされたふり作戦」
で待ち受け、カードを取りにきた日本人の男(43)と、直前まで一緒にいた中国人の男(25)を詐欺未遂容疑で逮捕した。
県警によると、最初の電話は中国からかかっており、女性が架空の協会にかけた電話も、中国に転送されたとみている。逮捕した中国人は、
カードをだまし取る役の日本人を見張る役だったという。
この中国人は「別の中国人に日本で声をかけられ、(詐欺で得る金の)5%の報酬で雇われた」と供述。「日本人を雇え」という指示もあった
と話しているという。
千葉県内では二月以降、警察官を装った同じ手口の振り込め詐欺事件が十四件発生し、被害額は計約二千百万円に上る。いずれも
中国からの電話で、県警は流ちょうな日本語から、中国人の犯行グループの中に日本人もいるとみている。
逮捕した見張り役の中国人は、携帯電話の履歴から愛知県や静岡県で起きた同様の事件にもかかわった疑いがあるとみている。
犯行グループは電話帳で女性名を探して中国から電話をかけ、相手がだまされているとみると、日本にいる中国人に連絡。すぐにカードを
取りに行かせるという。だが、県警が逮捕できるのは「受け子」と呼ばれる日本での実行役らにとどまる。「中国に本拠があると(主犯格の)摘発
は難しい」と話し、警戒を呼びかけている。
ソース(東京新聞) URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
図表 URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)