10/02/24 09:53:37
僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、応援してくださった皆様、
用具の面倒を見てくださる方、日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。
すべての人の支えがあって、4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。
不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。
少し、厳しい言い方になる。が、聞いていただければ幸いだ。
日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を
要求される。選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。
それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。
政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。全体的な削減は
仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。
例えばお隣の韓国はスポーツ先進国になった。国威発揚という特殊な事情があるにせよ、
お金の使い方が違う。日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような
施設がある。韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で、日当が出る。
日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、ほぼ生涯が
保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。
バンクーバー五輪では、JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。
そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を
提供できていない。お金の使い方が逆だろう。
競技スポーツだけではない。「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」
という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。スポーツを文化として
とらえる発想が根付いているからだ。生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。
五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。
日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。
(長野五輪金メダリスト・清水宏保)
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