10/02/07 11:16:39
ハーフタイム、試合終了後。いずれもブーイングが響き渡った。
それでも…。ベンチ前の岡田監督は両手を2度力強くたたくと、
両拳にグッと力を込めた。W杯に出ない中国を相手にやられまくれ、
何か収穫があったというのだろうか。
このチームの目標は「W杯4強入り」と壮大だ。でも周囲は感じている。
本当にたどり着く気があるのか、と。岡田監督はそんな空気を読んだのか、あるいは読んでないのか、
とにかく答えた。「僕が楽観主義すぎるのかもしれないが、相手の策にハマったとは思わない。
相手のカウンター攻撃は想定内。うちは『戻り』がテーマだった。非常に早い戻りをみせてくれた。
攻撃も相手サイドの裏を突き、内田のポスト、大久保のシュートと決定的チャンスを作った」
この東アジア選手権の開幕直前。このW杯メンバー候補を集めて始まった
1月下旬の指宿合宿で指揮官が熱心に取り組んだのは、新たな戦術に着手することでも
W杯で対戦する相手を特定した秘策の練習でもない。「思い出してくれよぉ。サポートだ、サポート!
みんなの距離が遠いとパスが通らないんだぞ」
アジア最終予選の終盤3連戦を約1カ月かけて戦った、昨年6月のような
「一定の時間」をかければ、選手たちの体に目指すべき動きは染み付く。
だがひとたび解散するとリセットされてしまう。消化不良に終わったベネズエラ戦同様、
パスを出した後の動きが少なくサポートは遅い。その繰り返しにも、
指揮官は「W杯に向けそんなに大きな問題があるとは思わない」と真顔で答えた。
残された時間はあと4カ月。ましてW杯初戦カメルーン戦(6月14日)までに代表として
活動できる日数はあと「38日」。空席だらけのスタンドにも「お客さんのことまでは背負い切れない。
とにかく私の使命は強いチームを作ること」と言い切るが、前進しないチームにその糸口が見えてこない。
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