10/01/28 13:58:00
★総務相：複数メディアへの出資規制 強化検討を指示
原口一博総務相が、同一資本による新聞社とテレビ、ラジオの放送局の
同時支配を禁じる「クロスオーナーシップ規制」の強化に意欲を見せている。
一つの資本による複数のメディア支配は言論の多様性を阻害するとの考えから、
今月開いた私的懇談会で法制化も視野に、規制強化の検討を指示した。
クロスオーナーシップ規制は、総務省令で定められている。
同一地域の複数の放送局に１０％超、もしくは地域をまたいで
複数の放送局に２０％以上を出資するケースを「支配」ととらえ、原則禁止している。
この規制は事実上、新聞社の放送局への出資を規制する意味を持つ。
多くのラジオやテレビの放送局開設時に、新聞社が出資して開局を支援した経緯があるためだ。
しかし「一資本がニュースや情報を独占的に伝えるおそれがない場合は適用しない」とする
除外規定もあり、規制が適用された例はない。
原口総務相は「プレス（新聞社）と放送が密接に結びついて、
言論を一色にしてしまえば、民主主義の基である批判も生まれない」と発言。
また「未来を先取りした議論が必要だ」として、放送との融合が考えられる
通信事業者も規制の対象にする考えを示している。
ただし、規制を強化して新聞社が出資比率を引き下げた場合、
地方のテレビ・ラジオ局の中には存続が危ぶまれるケースも予想され、
かえって多様性を欠くことにつながるとの指摘もある。
日本民間放送連盟の広瀬道貞会長は「（省令の出資規制は）歴史的に見ても
（現行が）ちょうどいいところではないか」と述べ、規制強化の動きをけん制している。
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