09/12/18 11:38:09
★軒並み大赤字23社
●6兆円の利益が吹っ飛ぶ!
欧米の言いなりになっていたら、日本企業はまた大変なことになる。
企業の決算書に、国際会計基準のひとつである「包括利益」という項目が加えられることになりそうなのだ。
耳慣れない単語だが、欧米を中心に導入が進み、世界基準になろうとしている指標だ。
何がどう大変かというと、「包括利益」が新基準になると、日本の大手企業は軒並み大赤字に転落してしまうのだ。
現在、優良企業の目安とされるのは、「純利益(最終利益)」という項目。
この数値が大きければ大きいほど儲かっている会社ということになり、市場関係者も、ここに注目する。
ところが日本の企業会計基準委員会が「2011年3月期をメドに“包括利益”を義務化」などと言い出したから、大ピンチなのだ。
「包括利益を導入すること自体は、悪いことではありません。海外の投資マネーを日本に呼び込むには必要でしょう。
しかし、米国の言うがままにスンナリ導入していいのかどうか。日本の言い分をきちんと説明し、時間をかけて導入に持っていくべきです」
(第一生命経済研究所の桂畑誠治主任エコノミスト)
その通りだ。包括利益には、長期保有株式の時価換算や、海外子会社の資産等を円換算するなど、
日本基準にはない項目がたくさんある。「米国企業は自国通貨で取引しますから、為替変動の影響を受けません。
一方、日本企業の影響は計り知れない。何でもかんでも米国に合わせればいいというもんじゃない」と言う市場関係者もいる。
海外に株式上場する日本企業は、米国会計基準をすでに採用しているところが多く、包括利益も公表している(下記の表=大手27社)。
トヨタや日立は1兆円を超える赤字額に転落。日本基準による赤字会社は7社に過ぎないのに、
包括利益でみると23社に激増する。27社合計で包括利益は5兆6690億円の赤字である。
日本基準の純利益なら6036億円の黒字なのに、その差、6兆円超だ。
こんな新基準を欧米の言われるがままに導入したら、日本経済は沈没しかねない。
鳩山政権、金融庁は、早く対策を取るべきだ。
◇社名/包括利益/純利益
◆トヨタ自動車/▲1兆3035億円/▲4369億円
◆日立製作所/▲1兆1064億円/▲7873億円
◆パナソニック/▲7258億円/▲3789億円
◆東芝/▲5393億円/▲3435億円
◆ソニー/▲4602億円/▲989億円
◆ホンダ/▲4036億円/1370億円
◆三菱商事/▲3849億円/3699億円
◆三井物産/▲2181億円/1776億円
◆丸紅/▲1882億円/1112億円
◆三菱電機/▲1539億円/121億円
◆TDK/▲1443億円/▲631億円
◆富士フイルムHD/▲1165億円/105億円
◆伊藤忠商事/▲923億円/1653億円
◆住友商事/▲911億円/2150億円
◆リコー/▲875億円/65億円
◆京セラ/▲692億円/295億円
◆オムロン/▲616億円/▲291億円
◆オリックス/▲511億円/219億円
◆クボタ/▲452億円/480億円
◆村田製作所/▲229億円/35億円
◆キヤノン/▲183億円/3091億円
◆日本ハム/▲131億円/16億円
◆ワコールHD/▲121億円/52億円
◆コマツ/18億円/787億円
◆日本電産/95億円/283億円
◆NTT/2231億円/5386億円
◆NTTドコモ/4057億円/4718億円
◆合計/▲5兆6690億円/6036億円
包括利益、純利益とも08年度ベース、▲はマイナス
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