09/11/25 20:59:49
毎日出版文化賞:山崎豊子さん、作品への思い披露…贈呈式
25日に東京都内で開かれた第63回毎日出版文化賞の贈呈式。
病を押して出席した作家の山崎豊子さんは戦時下の体験に触れ、いまだ衰えない作品への熱い思いを披露した。
◇戦時下の体験、創作の原点…山崎さん
85歳の山崎さんは車椅子のまま、秘書が持つマイクで受賞の喜びを述べた。
赤色の帽子と花柄のドレス。主治医らが心配する中、贈呈式に臨んだことを明かし
「ありがとうございますと皆さんに申し上げるのがやっとです」と感謝の言葉を口にした。
山崎さんは人間ドラマを描く社会派作家として知られる。
「不毛地帯」「大地の子」など戦争をテーマにした作品も多い。
受賞作の「運命の人」も、沖縄返還をめぐる日米の密約問題を扱った。
山崎さんは戦時中、勤労動員先でバルザックの「谷間の百合」を読んでいたところを
担当将校に見つかり、殴られたという。「私の作家としての書く方向がはっきりしました」と
戦時下での体験が、創作の原点であることを語った。
「神様にお願いできるなら私の青春を返してくださいと言いたい。もっと勉強し小説を読みたかった」。
いったん言葉を切った山崎さんは、再び舞台正面に戻って万感の思いを語った。
戦争に翻弄(ほんろう)された無念の思いが書き続けるエネルギーになったのだろうか。
会場からはひときわ大きな拍手が送られた。
一方、田中純さんは「現代も繰り返しうる政治的暴力をめぐる危険な美を描きました」、
藤井直敬さんは「今後も脳科学で社会に貢献できるメッセージを出したい」とそれぞれあいさつ。
故尾形仂さんの長男敏明さんは「国文学の灯が広くともる。地下に眠る父も安心すると思います」と喜びを語った。
【棚部秀行、鈴木英生】
◆画像:毎日出版文化賞特別賞を受け取った後のスピーチで想いを話す山崎豊子さん
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=東京都内のホテルで2009年11月25日、小林努撮影
■ソース:毎日jp 毎日新聞 2009年11月25日 20時40分(最終更新 11月25日 20時47分)
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