【論説】「どうせ何も変わらない。もう来ないで」…都会の「限界集落」、新宿・戸山団地に住むお年寄りの悲しい「あきらめ」at WILDPLUS
【論説】「どうせ何も変わらない。もう来ないで」…都会の「限界集落」、新宿・戸山団地に住むお年寄りの悲しい「あきらめ」 - 暇つぶし2ch1:諸君(もろきみ)φ ★
09/10/09 00:53:52
 都会の「限界集落」とも呼ばれる集合住宅で、お年寄りが何を思いながら暮らし、今の政治をどう見つめているのか。社会部の記者だった
今夏、私は東京都新宿区の都営戸山団地に足を運び、「老いの街から」と題して3回にわたって報告した(東京本社発行分)。深刻化する
老いの現状を目の当たりにし、「政治に思いが届くわけがない」というあきらめにも似たつぶやきが、今も脳裏で反響するようだ。お年寄りの
声なき声に、新政権は真摯(しんし)に耳を傾けてほしいと願う。

 戸山団地は住民の約半数が65歳以上、4人に1人が75歳以上という超高齢社会だ。新宿駅西口の超高層ビル街から北約2キロの
場所に16棟(2321戸)が建つ。1948年に建設が始まり、ファミリー向けの「あこがれの団地」と呼ばれたが、建て替えを経て60歳以上の
単身者向けの1DKが増加し、高齢化が一気に進んだ。人口が減っているわけではないが、自治会役員の引き受け手もなかなか見つからない
という。近い将来、日本の各地にこうしたコミュニティーが続々と出現するという社会学者の指摘もある。
(中略)
 衆院選で継続的に取材した青森県出身の女性(84)の話は切実だった。脳梗塞(こうそく)を患う夫(94)を介護して1年余り。子供は
おらず、夫婦2人の国民年金(月8万円)で生活している。「ヘルパーの手伝いがほしい」と思ったが、月額1万5000円ほどの負担金が重く、
あきらめた。自分に万が一のことがあった時のために、夫が入れる施設があるか問い合わせたが、「200人待ち」と言われてしまった。

 女性は生活を切り詰めるために夕食を抜くようになり、1年で12キロもやせてしまったという。それでも、毎日新聞を購読し、私と同僚が
書いた記事にも目を通してくれていた。「記事、読ませてもらったよ、大変だね」。そう言われた時、返す言葉が見つからなかった。自分は
どれだけ期待に応えられているのか。責任の重さを痛感する一方、どうしようもない現実がもどかしかった。

 若いころ、女性はこんな老後を思い描いていなかったはずだ。私自身も将来を考えると心配になる。老いへの不安と無縁な人が、今の
社会にどれだけいるのだろうか。

 「どうせ何も変わらない。もう来ないで」。投票日が近づいたころ、女性にそう告げられた。部屋の扉を閉ざした時の表情からは、言葉に
ならない悩みや疲れが見て取れた。「選挙したって私たちの声なんて届かない。我慢して、ただ死ぬのを待っているだけ」。そうつぶやいた女性
の声が忘れられない。
(中略)
 民主党は公約の「政策各論」として55項目を掲げている。お年寄りの生活に直結する「年金・医療」分野はその5分の1を占める。
09年政策集でも「約40万人の施設入所の待機者を解消するため、現行の施設整備計画の約3倍のスピードで特別養護老人ホーム
などの施設を増設する」「年金受給者の税・保険料合計の負担水準を軽減し、生活の安定を図る」などと盛り込んだ。こうした約束を
民主党は着実に果たしてほしい。選挙から1カ月以上たつ。政治は確かに変わったようだと、そろそろお年寄りにも実感させてもらいたい。

 戦中戦後の貧しい時代を生きたお年寄りたちは、「苦労するのは当たり前」と、ただ静かで安心な老後を過ごすことを望んでいるように
私の目には映る。「年金はきちんともらえるのだろうか」「医療費の負担を軽くしてほしい」。そんな訴えの後に、「私一人が言ったところで……」
と続けるお年寄りが多かった。

 国会議員は、現場に出て切実な声に耳を傾けてほしい。日本の繁栄の礎を築いたお年寄りたちが、「自分の声なんて届くはずがない」
とあきらめながら老いの日々を過ごすのは、あまりにも悲しい。

ソース(毎日新聞・記者の目、工藤哲氏)
URLリンク(mainichi.jp)


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