09/08/22 03:18:49
激戦が展開されている衆院選で、茨城県内の自民前職が「比例は公明に」と呼びかける姿が目立ち始めた。
全国的には、前々回の衆院選あたりから自民候補が使い始めた選挙戦術だが、保守王国・茨城にあっては
「これまであまり聞いたことがない」(自民党県連幹部)という現象。窮地に陥っている自民党が、
連立政権のパートナー・公明党の支持母体である創価学会の強固な組織票をあてこんだ訴えとみられるが、
ラブコールを送られる公明党・創価学会側からは「負け戦(いくさ)に協力する必要もないし」と半身の姿勢が見え隠れする。
「今回は大型の逆風が吹いている。それぞれの(候補者の)判断でやっているのだろう。やむを得ない」
自民党県連の海野透幹事長は産経新聞の取材に対し、苦渋の言葉を連ねた。
自民党は県内7選挙区すべてで、前職を公認。このうち複数の候補が公示日(18日)の出陣式や集会などで、
「比例は公明に」と支持者に訴える姿が確認されている。
海野氏は「『公明党さんの力を存分に受け止めたい』『協力できることは協力しながらやっていきたい』という
各候補の思いがそうさせているのだろう」と、苦しい戦いを強いられている自民候補の心情をおもんぱかるが、
政権政党の公認候補が他党への投票を呼びかけるという“禁じ手”に戸惑いは隠せない。
ただ、窮地に陥った友党からのSOSにも、公明党サイドからは冷ややかな声も漏れる。
ある公明党市議は「前回の衆院選でも、こちらは一生懸命に(自民候補を)応援したのに、あちらはそれほど真剣じゃなかった。
『ギブ・アンド・テイク』でなく『ギブ・アンド・ギブ』では応援にも力が入らない」としたうえで、
「私たちがいない場所では、『小選挙区でも比例でも自民に』と言っているという話も伝わってくる」と疑心暗鬼だ。
公明党の支持母体である創価学会婦人部関係者も「活動していて自民党支持者が比例で公明党に
投票してくれる感じが伝わってこない」と漏らす。
創価学会関係者からは、さらに現実的な声が聞かれる。
ある関係者は「あくまで個人的な考え」と断ったうえで、「全国的には自民党の大敗はすでに織り込み済み。
自公連立政権だってどうなるか分からない。将来的には民主党(と公明党)との連携だってあるかもしれない。
民主党との関係を悪くする必要もない」と指摘する。
10年間におよぶ自公連立政権の協力関係も、今回の選挙戦で曲がり角に立たされているようだ。
MSN産経ニュース2009.8.22 02:42
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