09/08/18 23:37:48
記者日記:待てない社会/埼玉
「待てない社会」になったと言われる。
コンビニのレジで、もたつくと後ろから刺すような視線を感じる。
スイカやパスモが普及して駅の券売機前で行列を見なくなった。
「待つ」ことはマイナスで、すぐに結果が出ることが正常と考える人が確実に増えている。
哲学者の鷲田清一氏は著書の中で、ラブレターの返事を待つような煮えくり返った濃い時間は、
携帯電話の登場で消えたと指摘する。
待ち焦がれることもなく、指を動かせば簡単に答えを得られるが、内面の成長はあまりない。
政治家もせっかちになった。野党転落が決まったわけでもないのに、右往左往する自民。
もう政権を取ったかのように、マニフェストの政策を断定口調で話す民主。
気が早過ぎないか。衆院選はきょう公示。
すぐに結果が出ないことにじっくり取り組む政治家に、私は注目したい。
毎日新聞 2009年8月18日 地方版
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