09/08/16 13:56:48
韓国の“人間国宝” が参加して、その技(わざ)を披露する「富川・無形文化エキスポ」(京畿道富川市主催、韓国文化体育観光省など後援)
が9月、ソウル市近郊の富川市内で開幕する。世界の無形文化財を紹介する博覧会として昨年から開催され、今回で2回目。主催者側は
20日間の開催期間中、30万人の観客を予想している。(ソウル 水沼啓子)
韓国では日本と同じように、伝統芸能や工芸技術といった無形文化を法律によって重要無形文化財に指定している。また、その技を高度に
体得している人を重要無形文化財保持者として認定。こうした保持者を韓国では一般に「人間文化財」と呼んでいるが、日本的に言えば
「人間国宝」と言ったところだ。
日本では「能楽」「歌舞伎」といった芸能のほか、「陶芸」「染織」のような工芸技術を重要無形文化財に指定している。韓国では仮面劇や
伝統舞踊、民俗音楽「パンソリ」、農村に古くから伝わるパーカッションによるパフォーマンス「農楽」などの芸能のほか、「螺鈿(らでん)」「刺繍
(ししゅう)」「韓紙」などの工芸技術が指定の対象だ。
また朝鮮王朝時代の宮中料理のほか、「ムンベ酒」「ミョン川杜鵑酒」「慶州法酒」などの地酒も指定されている。
韓国文化庁によると、現在125の伝統芸能や工芸技術が重要無形文化財となっており、179人が“人間国宝”として認定されている。
エキスポには、このうち152人の“人間国宝”が参加し、その技を披露する。
また、世界11カ国が参加し、国内外の1079の無形文化財が紹介される。毎日7、8回の伝統芸能の公演があり、期間中198回に及ぶ
公演が実施される。
重要無形文化財に指定されている仮面劇「統営五広大」や「鳳山仮面劇」、韓国を代表する竹製の横笛「テグム」の第一人者で“人間国宝”
の李生剛氏の公演ほか、日中韓の綱渡り名人による競演も行われる。
会場では韓国の“人間国宝”118人の作品188点が紹介され、“人間国宝”が伝統工芸品を作成している様子も見学できる。伝統工芸品
を作るコーナーもあり、見るだけでなく直接体験するプログラムも用意されている。
エキスポの執行委員長を務める“人間国宝”の木彫作家、朴賛守氏は「無形文化の匠たちが集まる最大規模の行事だ」と述べ、柳吉村
事務総長は「エキスポは、全世界に韓国の優れた無形文化を伝える架け橋の役割を果たしている」と話した。
開催期間は9月17日~10月7日(20日間)。開場時間は午前10時から午後9時。入場券は大人(満19~64歳)5000ウォン、青少年
(満13~18歳)4000ウォン、子供(満4~12歳)3000ウォン。
エキスポのホームページ(韓国語)は、URLリンク(www.bucheonexpo.org)<)
写真=重要無形文化財に指定されている民俗仮面劇「統営五広大」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
写真=重要無形文化財に指定されている伝統舞踊「太平舞」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
写真=朝鮮王朝時代から伝わる重要無形文化財「男寺党遊び」の1つで韓国の伝統的な綱渡り
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
写真=釜山・水営地方に伝わる重要無形文化財「左水営漁坊遊び」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
写真=重要無形文化財に指定されている「鳳山仮面劇」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)