09/08/16 11:16:17
テレビがあえいでいる。相次ぐ取材のトラブルや捏造放送。広告の急激な落ち込み。地上デジタル放送への完全移行に伴う不安。そして、
肝心の視聴率にも低下の兆しが見える。マスコミの中では「不沈艦」に等しいと思われたこの業界に、かつてないほど厳しい状況が出現している。
テレビの将来はどうなるのか。全10回のインタビューシリーズで考える。
初回は、「恐縮です!」でおなじみの芸能リポーター・梨元勝さんに、ワイドショーを初めとするテレビ芸能ジャーナリズムのあり方について聞いた。
(中略)
■ジャニーズやバーニングは、タレントを守ろうと頑張る
(中略)
―テレビ局側の「気のゆるみ」のようなものをきっかけに、ワイドショーの活力がなくなった、ということでしょうか。
梨元
プロダクションも「何で梨元が来るんだ」と、その理由を懸命に学習した訳です。その結果、「事務所はタレントを守らないといけない。良い話は
出して、悪い話は出さないようにする方法はないだろうか」。これが、最近問題化している肖像権問題などの発端です。
逆に言うと、ジャニーズやバーニングなどの事務所は、タレントを守ろうとして頑張っているんです。例えば、ワタナベエンターテインメントの広報
担当者は見事なもので、「羞恥心」の野久保直樹が深夜の1時半ぐらいにブログで「独立宣言」をしたときに、ケータイでやっている「梨元芸能!
裏チャンネル」で速報したのですが、すぐ「事務所が認めたものではない」という連絡がありました。この対応の早さ・瞬発力には驚きました。
一日中ウォッチしてるんでしょうね。
■マスコミは本来、受け手の方を向いていないといけない
―では、取材する側については、どのように感じておられますか。
梨元
本来、ニュースを伝える側からすれば、ニュースの肖像権は気にする必要はないのですが、最近は局の側から「これは肖像権、これは音事協…」
と自主規制してしまっている。打ち合わせの場で、担当ディレクターが「音事協に入っていないところ、プロダクションが弱いところをやりましょう」という
発言をするんです。そりゃ、僕もカンカンに怒りますよ。最近の例でも、「羽賀研二、どんどんやれ。草なぎ、ジャニーズだからやめとこう」となるんです。
―先日のSMAP草なぎ剛さんの復帰会見でも、特定マスコミしか出席が許されなかった上、「突っ込みが甘い」との批判がありました。
梨元
凱旋会見とか「奇跡の生還」じゃないんですから。お酒の「お」の字も出てこなかった。一方、スマップの番組では、キムタクが「おれたちは(逮捕は)
2度目」との発言がありました。中居が止めようとすると、キムタクが言ったのは「包み隠すのはやめよう。それをやっていたら、SMAPの先はない」。
あれは、「良く言った」と思いました。
ところが、その直前に行われた記者会見は「凱旋会見」。なぜ、これが逆じゃないんでしょうか。情けなくなります。でも、怒られている側は、その
理由が分からない。先輩から、やり方を伝授されているだけだからです。全く「取材」ということじゃないんですよ。
記者が記者会見ばっかりに頼っているのもおかしい。本来は、記者が特ダネを抜いて、抜かれた側が「どうぞ取材してください」と、半ば開き直って
開くのが記者会見なんです。これに疑問を持たなくなっている。このあたりに、もっと早く気づけば良かったと思います。岐路は、ここ10~15年ぐらい
でしょうか。
(以下略。全文はソース元でご確認下さい)
ソース(J-CAST) URLリンク(www.j-cast.com)