【書評】諜報から浮かびあがる国策の裏側:日本・ポーランド関係史at WILDPLUS
【書評】諜報から浮かびあがる国策の裏側:日本・ポーランド関係史 - 暇つぶし2ch1:おはようゲートボールφ(090915)φ ★
09/08/13 02:36:33
ポーランドは両側にソ連とドイツという大男が眠っていて、彼らが寝返りを打つと潰(つぶ)されてしまう
―一九三〇年代後半に同盟通信のワルシャワ特派員だった森元治郎から聞かされたことがある。
戦後は日ポ協会の設立発起人、そして長期間会長職にあった。

 本書にも登場するその森の言が実感できる書である。

 日ポ関係はその当初は遠隔ゆえに「交流は散発的で、ほぼ文化の領域」に限られていた。
しかし二十世紀に入るとロシアに対抗する同盟といった形に進み、日本はその独立を支援し、
ポーランドの政治家たちもロシア弱体化のために日本の助力を期待することになる。
とくに日露戦争ではそれが顕著で、ポーランド側は日本軍がロシア軍内のポーランド人兵士に向けて
ロシア軍からの離脱を促す声明文を作成するのに協力している。

 日本にとってポーランドはロシア・ソ連を牽制(けんせい)する、あるいはドイツの本音をさぐるときに
なんとも便利な存在だという点で結びつきを深める。

 著者のひとりルトコフスカは日本になんども留学して近代日本史にとりくんだ研究者であり、
多くの日本の文献、資料にもあたっている。それゆえに近代日本の国策の裏側がはからずも
ポーランドというフィルターを通して浮かびあがる。(つづく)

日本・ポーランド関係史
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asahi.com(朝日新聞社)
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