09/08/06 22:05:00
【ロサンゼルス=飯田達人】日本の漁師が多数のイルカを殺すシーンを収録した
米ドキュメンタリー映画「入り江」(原題The Cove)が、ロサンゼルスとニューヨークで公開され、
米有力紙が「むごい秘密が暴かれた」などと批判的に報じ、論議を呼んでいる。
舞台は、和歌山県太地町。映画では、イルカの知能が極めて高いことが強調され、
米国人ダイバーが立ち入り禁止とされる入り江に潜入、海岸に数台の隠しカメラを設置。
漁師が大量のイルカを岸辺に追い込み、モリで突き、海が血で染まるシーンで終わる。
上映は7月31日から4館で始まり、今月中にさらに65館で公開され、フランスやドイツ、
豪州などでも順次公開される。日本での公開予定は今のところない。
ロサンゼルス・タイムズ紙は同日と翌日、芸能欄などで「虐殺の入り江」との見出しで同映画を評価する論評を掲載。
ニューヨーク・タイムズ紙(7月31日付)は「海が血で染まり、(鑑賞者の)目は涙であふれる」とする評論を載せた。
和歌山県太地町の三軒一高町長は「そういう映画が制作されていることも、撮影に来たことも知らなかった。
作品を見ていないのでコメントのしようがない」と話している。ただ、同町の姉妹都市オーストラリア・ブルーム市には、
姉妹関係を解消するよう圧力がかかっているとの情報があるという。
(2009年8月6日20時48分 読売新聞)
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