09/06/10 23:28:47
第2次大戦末期の沖縄戦で守備隊長が住民に自決を強いたとされる「沖縄集団自決」について
「軍命による自決ではなく、切羽詰まった住民が自殺した悲惨な事件だった」とする特集記事が
沖縄県浦添市文化協会発刊の「うらそえ文藝」第14号に掲載され、波紋を広げている。
特集には、自決現場を目撃した当時の米軍の報告書や住民の証言などが収録され、
問題の発端となった地元紙、沖縄タイムス発刊の「鉄の暴風」こそが訂正すべきと結論づけている。
「鉄の暴風」で自決を強いたと名指しされた守備隊長や遺族らは、
この記述を元に書かれた大江健三郎氏の「沖縄ノート」に対し出版差し止めなどを求めているが、
昨年秋の2審判決では訴えが退けられ、現在、最高裁で争われている。
この特集記事を書いたのは同誌編集長で沖縄県文化協会長の星雅彦氏と
沖縄戦ドキュメンタリー作家として知られる上原正稔氏の2人。
上原氏は長く「鉄の暴風」を疑ったことがなく、現地調査した作家の曽野綾子氏が
1973年に「ある神話の背景」で疑問を呈したさいも、軍命による集団自決を事実として信じて疑わなかった。
ところが、沖縄タイムスや琉球新報などで沖縄戦に関連した連載記事を書くうちに、
新たな住民の証言や米軍の報告書などを入手、
「(『鉄の暴風』は)現地調査しないまま軍命による集団自決をでっち上げたという結論に達した」という。
上原氏によると、こうした結論を2年前に琉球新報で長期連載中の沖縄戦をめぐる記事に盛り込もうとしたところ、
「新聞社側の圧力で断念せざるを得ず、『うらそえ文藝』での発表に踏み切った」と説明している。
また、星氏も沖縄県史編纂(へんさん)で40年ほど前に、集団自決事件の起きた渡嘉敷島を訪問した際、
住民の話から軍命の存在に疑問を抱いたが、
「鉄の暴風」が沖縄県民の間で定着し、疑問を差し挟めない状況だった。
しかし、「今回は勇気を持って真実を知らせるべきと決心した」と、話している。
富田詢一・琉球新報社編集局長の話「上原氏への圧力はありません」
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