09/05/28 04:34:31
昨年秋以降の世界的な金融危機の影響で、学校法人慶応義塾(東京都港区)が平成20年度の決算で、
経営状況を示す消費収支で約269億円の支出超過(赤字)となったことが27日、分かった。
資産運用をめぐって有価証券の価格下落などに伴い、約170億円の評価損を計上したことが大きく影響した。
支出超過は当初予算から約227億円も増加した。
同法人のホームページで公表された決算資料によると、
同法人は3月末時点で約1343億円分の有価証券を保有していたが、
金融危機による株価の大幅下落と急速な円高の影響で、国債などの価格が減ったうえ、
投資信託の運用状態が悪化。
会計基準に基づいて、簿価との差額約170億円を評価損として計上した。
また、有価証券の価格下落に伴う含み損も約366億円に上り、
約225億円だった前年度の含み損から大幅に拡大した。
同法人はホームページで
「厳しい金融情勢のなか、最善を尽くしたが、大きな評価損と含み損を出したことは誠に遺憾」としている。
学校法人の決算は6月中には出そろうが、日本私立学校振興・共済事業団の調査によると、
デリバティブ(金融派生商品)取引を行っている大学・短大は69法人にのぼり、
その多くで損失計上が懸念されている。
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