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2009年2月18日(水)12:57
(フィナンシャル・タイムズ 2008年2月17日初出 翻訳gooニュース) FT記者ブログ「アルファヴィル」 東京支局=グウェン・ロビンソン
ショウイチはね、仕事を辞めるつもりなんてなかったんです。財務・金融相の仕事が本当に好きだったから。
それに実を言えば、すごく有能だったんです。記憶がはっきりしている日は。少なくとも。
今の内閣の中では、頭のいい優秀な部類の大臣だったのは間違いないし、外国特派員たちが自分をそう呼んでいるのも彼は知っていた。
ただし例外はあの! 「エコノミスト」誌のひどい記者! あいつはよりによってショウイチが執務室で「エラティック(常軌を逸した)」な状態で、
シャツのボタンを腰まではだけていただなんて書いたりして!(「エラティック」というより「エロティック」って言いたかったのでは?)
いずれにしても、女性にはふさわしい場所があり、例えば生け花、裁縫、料理といった女性ならではの才能がある??と、
エコノミスト誌に語ったって、別にいいじゃあないの?
ショウイチは財務大臣の地位を手にするまでにもう長いこと一生懸命がんばってきた。数え切れないほどの選挙集会をじっと我慢して、
退屈な演説をして、ついでに何度も握手をして。
セリフを言い間違えたりつまずいたりのミスは、本当に数えるくらい、数回しかなかった。
それは大抵、おさ…えっと…風邪薬を飲みすぎた時のことだけれども。数回というよりはちょっとは多かったかもしれないけれども。
実のところ、あんまりよく覚えていないみたい。
けれども今回は違った。ローマへの長いフライト。そしてもちろん、風邪薬をぐいっと煽ってしまったこと。
それに加えて、おいしいイタリア・ワインを一杯…と言うより、一本? というか複数? さらにダメ押しのおまけで、鎮痛薬まで?
テレビカメラのくそったれが。記者会見ではピシッとしてるべきだなんて、そんな無茶な。
彼は本当に心底、日銀総裁が間違ってると思ったから、親切に訂正してあげただけなのに。
日本の金利もよく知らないマヌケどもに、正しい金利を教えてあげようとしただけなのに。
ヒトケタや二ケタ違ってたからって、なんだっていうんだい。
何はともあれ。散々な結果に終わりました。良い目を見たのは後任の与謝野馨氏だけ。
ちなみにその与謝野さんは、お酒はたしなむ程度だそうです。
(翻訳・加藤祐子)
(訳注・元記事の見出し「Being Japanese means always having to say you're sorry」は、小説と映画「Love Story
(邦題「ある愛の詩」)の有名なセリフ「Love means never having to say you're sorry」をもじったものです)
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