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▽弁護側は控訴
弁護人は「不相当な起訴なのになぜ違法性を認めないのか」と即日控訴。同地検は「極めて強い処罰感情がある段階で起訴した。事件
処理が不適正だったとは考えていない」などとコメントした。
一方、今月、足利市で父娘が銃撃された事件では、被害女性が逮捕された元交際相手の男性から暴力を受けたとして、いったん足利署に
被害届を出したが、後に取り下げていた。
ある捜査幹部は「あの時に逮捕しておけば、発砲事件は起きなかった」と唇をかむ。
▽過ぎた正義感
被害者の処罰感情の見極めは難しく、立件しない判断が重大な結果を招くこともある。事件を認知した捜査側は逮捕、起訴し、裁判で
有罪に持ち込みたいのが本音だ。
しかし、元最高検検事の土本武司白鴎大法科大学院長は「示談の成り行きや告訴の意思を慎重冷静に判断し、純粋に被害者の意思に
従い起訴すべきだ。事件は極めて悪質重大。正義感に燃えて起訴したのかもしれないが、正義感よりも被害者を尊重するのが親告罪の
趣旨」と今回の検察側の刑事手続きには疑問を投げ掛けている。
下野新聞
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