08/11/29 00:07:13
★首相指導力発揮せず=福田内閣の退陣も影響-内閣人事局
公務員制度改革で内閣人事局の設置が2010年度に先送りされることになった。
福田前内閣の突然の退陣で、国家公務員制度改革推進本部顧問会議での制度設計の議論が
一時ストップしたことに加え、麻生太郎首相が指導力を発揮しなかったことも一因だ。
各府省の幹部人事を一元的に管理する内閣人事局は、改革の目玉。
しかし、顧問会議が今月14日にまとめた報告書には、人事院や財務省主計局が担う
任免や人件費などの機能の一部を移管させることが盛り込まれた程度。
機構や定員を管理する総務省行政管理局の移管については、同省の抵抗もあり結論が出ず、両論併記となった。
2009年度予算編成を1カ月後に控え、報告書は「生煮え」の内容で、
甘利明行政改革担当相が「霞が関」の抵抗を排除し、調整を急ごうにも時間が足りなかった。
9月下旬に就任した首相も、金融危機への対応に追われ、公務員制度改革への関心は高くはなかったようだ。
調整の遅れを報告する甘利担当相に、首相は「いいと思ったことは思い切ってやれ」と「丸投げ」。
道路特定財源や定額給付金の問題とは違い、首相が公務員改革で具体的な指示を飛ばす場面はなかった。
国家公務員制度改革基本法を踏まえ、政府は内閣人事局を10年4月に設置するための法案を
来年3月までに提出する方針だが、衆院解散の日程や弱体化しつつある麻生政権の現状も絡み、
今後の展開は不透明だ。(了)
時事通信 URLリンク(www.jiji.com)