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表示義務のある産地を記さずに馬肉を取引し、カナダ産を熊本県産の「馬刺し」と偽ったとして、
農林水産省は30日、食品会社2社にJAS法に基づき改善を指示し、企業名を公表した。
もともとは熊本市の食肉卸会社が産地を表示しなかったのが原因として、農水省は熊本県に対し、
この会社に改善を指示し企業名を公表するよう求めた。しかし県は「故意ではなく、業者も
ただちに改善の意思を示した」として非公表にできる指導にとどめた。
農水省が改善を指示したのは食品卸・ショクリュー(大阪市)と食品販売・ヤマフ(佐賀県唐津市)。
熊本県が指導したのは、三協畜産。県は社名を公表しなかったが、朝日新聞の取材で分かった。
農水省と県の調べでは、カナダから馬を輸入し、熊本県内で3カ月ほど肥育した後、
食肉処理した166キロ分の馬刺しを、三協畜産は昨年6月~今年8月、産地を表示せずに
ショクリューに販売。ショクリューも産地を記さずにヤマフに出荷し、ヤマフは唐津市の直売店で
熊本産と偽って販売した。
JAS法に違反した場合、複数の都道府県に営業拠点をもつ業者は国が、それ以外は
都道府県が行政措置する。今回の場合、ヤマフとショクリューは農水省に、三協畜産は
熊本県に権限がある。
熊本県は改善指示ではなく指導にとどめた理由について、(1)三協畜産が普段、
産地を記さなくてよい外食産業を主な取引先としている(2)不当な利益を得ていない
(3)取引の数量が少ない―と説明。一方、農水省は「用途を確認せずに販売しており、
産地を伏せた出荷は明白なJAS法違反にあたる」と反論している。
06年度に熊本県で食肉処理された馬は7870頭で、このうち6割超はカナダから輸入されている。
三協畜産は朝日新聞の取材に「県外生まれだが熊本で肥育した馬でもいいと考えて取引した。
産地表示が必要ない外食用かと思っていた」と話している。
URLリンク(www.asahi.com)