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★太田農相を事実上の更迭、農水次官も…汚染米問題で首相
太田誠一農相(62)(衆院福岡3区)は19日、首相官邸で福田首相と会い、
工業用「事故米」の食用転売問題などの監督責任を取って、農相を辞任する考えを伝えた。
首相はこれを了承した。福田内閣の総辞職を24日に控える中での異例の展開となった。
昨年9月の福田政権発足後、閣僚が途中で辞任するのは初めて。
太田農相は、自らの辞任に先立ち、農林水産省の白須敏朗次官を更迭した。
後任には井出道雄林野庁長官が就任する。
太田氏は首相に辞意を伝えた後、記者会見で、「事故米に関する社会的な問題の
大きさにかんがみて、大臣を辞職する決意を首相に伝えた。
この内閣はあと4日だが、ただ時間を過ごすのではなく、農水省全体の結果責任を
明確にしたほうがいいと思い、辞意を固めるに至った」と述べた。
事故米問題で農水省は、事故米を不正転売していた米穀加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)に対し、
2003年度以降、96回の調査を実施しながら、不正を見抜けなかった。
また、太田氏は「(転売された事故米は)人体に影響はない。だからあまりジタバタ騒いでいない」
などといった発言で、野党だけでなく与党内からも批判を受けていた。
太田氏は、関連する政治団体の事務所費に関しても、その使途が不明朗だとして、
野党側から厳しい追及を受けていた。
福田首相が、内閣総辞職前に太田氏の更迭に踏み切った背景には、
次期衆院選を控えて、与党のイメージダウンを避ける思惑もあると見られる。
太田氏は当選8回で、自民党古賀派に所属。1998年、小渕内閣で総務庁長官として初入閣。
今年8月に発足した福田改造内閣で、2度目の入閣を果たした。
一方、白須次官は11日の記者会見で、「食用に回した企業に一義的に責任がある。
立ち入り調査は不十分であったが、ただちに私どもに責任があると考えているわけではない」と発言、
政府内外から批判を浴びていた。
農水省では昨年9月、遠藤武彦農相(当時)が組合長を務める農業共済組合の補助金不正受給問題で、
対応が遅れたことなどを理由に小林芳雄事務次官が辞任し、後任に白須次官が就任した。
農水省は事務方のトップである次官が2代続けて不祥事の責任を取って辞任することになる。
讀賣新聞 URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
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