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私はみなさんのように勉強ができる子ではなかったので
「手に職をつけたい」「喰いっぱぐれのない食べ物屋にしよう」
という考えから知り合いの紹介で高校卒業後すぐに築地の老舗へ
修行に出ました。
洗い場から仕込みを経て3年目でカウンター奥に入れましたが、
仕事は巻物や丼物を作ったりする先輩たちのサブからでした。
一人前の職人として握れるようになれたのは、カウンター奥に
入って2年目からでした。
その店では都合5年が経たないと人前では握らせてもらえなかった
ですが、仲間の話では2年で握らせてくれた店もあるようですし、
8年以上やらないとカウンターへ出してもらえなかったという店も
あり、どうやら一定ではないようです。
その店に都合10年いて、それから渋谷、新橋と移るたびに給料も
上がり貯金ができるようになってきて20年目であるお客さんから
資金援助をいただけることになり、埼玉で店を持ちました。
私の場合は、料理人としての基本的なことを覚えるのに3年、
寿司職人としての手技を覚えるのに5年、寿司特有のお客様との
掛け合いをしながらニーズを読むのに3年という11年が修行時間でした。
料理人としての修行は8年ほどですので、これが職人と呼ばれるのに
世間的に適切な修行期間かどうかは分りませんが、私は自分の仕事を
職人の仕事だと思っています。