10/04/18 22:55:44 JRx/u2c2
『黒田長政、寺沢広高の息子にダメ出し』
あるとき、寺沢広高の使者が長政を訪ねて来た。
「ときに、広高殿のご子息は何か好んでおられるのか」
「は、乗馬と鷹狩を好まれています。ときどき刀や脇差の目利きもなさいます」
「ほう、目利きか。刀は武士にとって重要なものだ。刀はその利と鈍を選んで、
よく切れるものを使うとよい。作りの善し悪しだけでは決まらないものだ。
・・・しかし、大将ならば人の目利きの方が重要だ。
大将が人を知らないと才人を退け、悪人を用いて国を滅ぼすことにもなる。
見る目もないのに人を用いれば必ず失敗するものだ。
本人には刀の目利きなどは専門家に任せて、人を見る目を養うよう伝えたまえ」