10/04/07 18:35:59 ngzajHIh
いい話かどうか微妙だが
ある日、福島正則のもとに中村一氏の子・一忠から、使者がやって来た。
「神部甚右衛門と申します。さて、早速ですが用件は・・・」
「まーまー、ンな事ァあとでも良いから、まず一杯やってけや。」
正則手づから大盃を与えられると、甚右衛門はグイッと一息に呑み干した。
「おおぅ・・・いい呑みっぷりだのぅ!せっかくだから、もう一杯どうだ?」
「いえ、どうせなら拙者からも福島様に、ご返杯差し上げます。二杯目は、それから頂戴しましょう。」
「いいねぇ、話せるねぇ!これが黒田のトコの野郎だと・・・」
(それはアンタも悪いんじゃ・・・?)
すっかり甚右衛門が気に入った正則は、一忠への返書でわざわざ、
『今後、当家への使者は必ず神部甚右衛門にしてほしい』とまで申し送った。
数年後、一忠が若死にして中村家が無嗣断絶との報が正則の耳にも入った。
「中村家は改易になったか・・・ならば神部甚右衛門は・・・なに、浪人中?よし、ウチで雇え!!」
こうして甚右衛門は三百石で正則に仕えることになった。
福島家中では、「ありゃ“昔のよしみ”ならぬ“酒のよしみ”だよなーw 」と苦笑したそうな。
でも呑み友って貴重だよね( ̄ー ̄)/[□ カンパーイ