10/03/24 13:03:18 YPTlBRwQ
埋めがてらにプチネタ
三河に阿部淡路という人がいた。
この人は松平譜代の阿部正勝の兄弟とも子ともいわれる人で、
ある時から武者修行の旅に出ていたという。
その阿部淡路、永禄12年ごろ、武者修行の一環で奥州は大森に赴いていた。
当時大森を治めていたのは伊達実元である。
いったいどこから聞きつけたのか、阿部淡路はその伊達実元に召し出された。
実元「そのほうが阿部淡路か。武者修行をしておるそうな、天晴れ見上げた心意気である」
阿部「は、恐れ入ります」
実元「そこでだ、その天晴れなお主を見込んで頼みがある」
阿部「は、なんなりと」
実元「実は去年、わしに子ができてな。いやーもうかわいいのなんの」
阿部「はぁ」
実元「それでね、うちの子にはちゃんとした守り役をつけてやらないといけないなーと思ってね」
阿部「はぁ・・・え?」
実元「というわけで、うちの子をよろしくお願いします」
阿部「ええええええええ」
そんなこんなで、阿部淡路は当時2歳だった成実の守り役におさまり、
なんだかんだでそのまま仕官、阿部家はその後亘理伊達家に末永く仕えることになる。
もうちょっとハートフルな話があったのかもしれないが、それは伝わっていない。
そういえば輝宗も片倉景綱を「笛が上手かったから」で拾って政宗の守り役にした説話があったり
勢いで息子の守り役を決めちゃうのは伊達家の血なのだろうか・・・?