戦国ちょっといい話18at SENGOKU
戦国ちょっといい話18 - 暇つぶし2ch9:人間七七四年
10/02/18 17:50:56 q0c5TuRT

伊達政宗の家臣に、脇坂治兵衛という者がいた。
大阪夏の陣の際には彼も政宗に同行し上方へ上った。

その途中、彼は信州に住む老母に会いに行った。
「もしこたびの戦で討死することがあったら、今生の別れとなります。
 ですので会いに参りました」

しかし老母は治兵衛にこう言った。

「お前は伊達様に取り立てていただいて、伊達様へのご恩は本当に大きい。
 こたびの戦で、必ず伊達様のお役に立って討死しなさい。
 『もし討死することがあったら』などと
 言うような息子に、母は会いません」

老母の叱咤にはげまされた治兵衛は、見事大阪で討死を遂げた。
戦国の終わりの日、主のために死を喜ぶ戦国武士もまた逝った、というお話。


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