10/03/05 18:51:55 03YvOZWd
北条早雲と6人の友の逸話を見て思い出した侍の話を投稿してみる。
明智光秀の義弟として知られている明智孫十郎
彼は旧姓を恩田といい、若かりし頃は武者修行をしながら諸国を渡り歩く浪人だったそうな。
で、同じく浪人をしていた明智光秀と意気投合。彼とある約束を交わす。
その約束とは「どちらかが立身出世したら、もう一人を取り立てる」というもの。
織田家に仕えることとなった光秀はかねての約束通り孫十郎を家臣として迎えいれ、孫十郎も
これに従い、以降は明智孫十郎と名乗って光秀に従う。
そして本能寺の変。
首尾よく信長を自害させ、続いて二条御所へと足を進める明智勢。
今こそ旧友・光秀の恩義に報いるときと思い立った孫十郎は二条御所攻めに先鋒として突入。
主君を手にかけ、その嫡男に刃を向けている後ろめたさと、知らずのうち謀叛に加担したという事実で動揺する組下を叱咤激励しながら
自ら槍を奮って奮戦する。
一方、信忠勢もここを死に場所と見定めての防戦に務め、乱戦の中でついに孫十郎は討ち取られる。
友との約束に殉じた男、明智孫十郎。二条城跡には彼が最後を迎えたという場所に石碑が残っている。