09/04/15 23:56:40 Lu3q7IWQ
ある日、軽業の名人が武田家に仕官を願い出た。
そこで信玄の家臣がテストすることになった。テストの内容は
門を閉じた状態で外から入るというもの。名人はニヤリと笑うと、
苦も無く塀を跳び越えて中に入った。これを聞いた信玄は
「塀の中にいばらを敷き詰めろ」と命じて再び名人をテストした。
名人は塀を跳び越えようと跳んだ。しかし塀の中にいばらが
敷き詰められていることを察知すると、そのままもとに位置に
飛び戻った。これを見たものは誰もが感心して、信玄に名人を
召抱えるように薦めた。
「素晴らしい技ですな。ぜひ召抱えましょう!」
「殺せ」
「…え?」
「あやつの技は武田家を滅ぼす。殺せ」
こうして業師は殺された。信玄は業師の何を恐れたのだろうか…?