09/04/14 03:18:25 drNOKD2o
織田信長がまだ、尾張において内戦に明け暮れていた頃の話である。
信長の家臣に服部小平太と言う者がいた。そう、後に桶狭間で、あの今川義元を討ち取る男である。
ある合戦にて小平太は、織田春等と言う、これもまた剛の者として知られた男と一騎打ちし、
組打ちとなった。
この時小平太は肘を、春等は喉を突かれた。互いに重症であり、戦いの継続は無理だ。
そこで両人、同時に言った
「今日の合戦は引いて、明日決着をつけよう!」
そうして、互いの陣に帰って行った。
さて、小平太が陣に返ってみると、脇差のはばき(刀身を鞘に固定させる金具)が
なくなっていた。どこを探しても、ない。「もしや!」
小平太、さっきまで戦ってた春等に使いを出した
「俺の脇差のはばきが無くなったんだけど、知らない?」
それに春等「あ?ちょっとまって、喉の傷口にさっきから違和感があって…」ぐりぐり
「あ、やっぱり、傷口の中にあった!これだよな?」
と、傷の中から取り出して、返したそうである。そんな、なんともすさまじいお話。