09/04/04 11:52:43 AXYV0vGI
しかし明軍は逆に刀となると弱かった。
中国の刀剣は剣は漢くらいでもう下火、刀も明となると長柄中心で
誰も使わないようなものになっていた。
『水滸伝』を読めばわかるけど、宋でもうハンマーや棍(狼牙棒)といった打撃系や
槍が圧倒的に多かったのね。
そもそも中国刀剣は切れ味がイマイチ。剣はとくにペナペナで、
刺突中心だから実践ではほんとうに弱い。レイピアをもっとへろへろにしたようなもん。
武侠映画ではよく使われているが、あれはあくまでフィクションである。
倭寇で日本刀のきれあじをまざまざと見せられた明軍はびびった。
なにせ日本人ときたら人間をまっこう唐竹割にするんである。
しかも水戦となれば接近戦で槍も遣いにくい。
明の名将・戚継光は偶然入手した影流の書物をひそかにまとめ、
倭刀術として採用した。ビギナーメニューなので、たとえば
「刀が抜けないときは、互いに向き合って相手に抜いてもらおう」
なんて書いてある。さらにいえば、南派の拳を主体としたカンフーも
戚継光が源流にあるそうな。彼は火縄術の技も日本軍から学んだという。
日中武芸交流も、この頃が盛んなんである。
中国映画やドラマにも結構柳生や武蔵は出てくるし、
ブルース・リー、ジミー・ウォング映画なんかもだが
なんだかんだで中国はかなり日本の武術を意識してますなあ。